Tuesday, November 14, 2006

中国とピーク/China awakes?

ピークや温暖化について,世界からの情報を追うのにここ何年か世話になっているサイトがいくつかあります。そのうちのひとつは、世界のメディアから関連情報をクリッピングするpeakoil.comです。2年ほど前に,ヒューストンのテク技術者が始めたサイトで、日本ではあまり知られていないようですが,お隣,中国ではかなり注目されているようです。

先日,このサイトの訪問者をISPを国/都市別に表示する地図が掲載されました。ピークなどの問題に興味を持ち,心配する人間がどこにいるのか,どんな人間なのか気になるところです。サイト開設者のアーロンによれば、NSAや米軍関係もかなり頻繁、定期的に来るそうです。

postats_3mo.jpg

訪問者は世界各地に広がっていますが、ひときわ目を引くのは北京の上の巨大な丸です。なお,円の大きさは訪問者の数に比例しています。この地図の元になった国別アクセスの表を見てみましょう。
0to4th_China.jpg

訪問者の数が一番多いのはもちろんアメリカ。そして、その次にカナダ,英国がきます。この辺りまでは順当ですが,驚くのはその次に中国が来ることです。しかもアーロンによれば,中国の数字は過去3、4ヶ月だけのものだそうで、それ以前には中国からの訪問はまったくなかったそうです。つまり,ここ3、4ヶ月というわずかの期間に、イギリスから過去2年間のアクセスに匹敵するほどのアクセスがあったことになります。

これはどう解釈したらいいのでしょうか。中国をズームインしてみると,以下のようになります。

beijing.jpg

アーロンによれば,政府関係ももちろん、あるそうですが,ほとんどは大学や企業からのアクセスだそうです。

中国では12月に石油生産ピークの原点を解き明かすマット・シモンズの「砂漠の黄昏」の翻訳が出版されるそうですが、peakoil.comサイトへのアクセス急増はエネルギー政策/オイルピークへの取り組みが大きく変動する前触れなのかも知れません。

すくなくとも、ガワールがピークに達することの世界的な意味が理解されようとしていることだけは間違いありません。

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