Wednesday, December 13, 2006

ラズベリー三昧/a bower in the garden.

今年もラズベリーをむしゃむしゃと食べる季節がやってきました。何年か前,ほんの数本、苗木を植えただけ、ほとんど何も世話らしいこともしていないのに,ラズベリーはよく育ち,毎年毎年,実を付けます。気候にあうんでしょうね。地域や気候にあう植物が毎年毎年,こうやってたわわに実を付けてくれると,金なんかちっともなくてすかんぴんなのに、あんまり気にならなくなります。

12月の初め,夏の始まりとともに実が真っ赤に熟しはじめると、庭にいるのも楽しくなります。ちょこっと作業をしてから,実を口に入れる。甘酸っぱい味が口に広がるのを楽しみながら、次の作業に取りかかります。

そんな日が何日かすぎ,ちょっと暑くなると収穫は本格的になります。小さなバスケット片手に、熟したのを摘んでいく。友人がやってくれば,むしゃむしゃ、やりながら,一緒にかごに摘みながらおしゃべりを楽しむ。1時間もすれば,1キロから2キロ近くになります。

八百屋では小さなプラスチックのパネットに150グラム入りが並んでいます。5ドルから6ドルもします。なので小売価格に換算すると毎日,30ドルから40ドル近い収穫があることになります。

毎日、毎日,そういうラズベリー三昧な日がクリスマスの頃まで,2〜3週間くらいは続きます。

んでも,現実的には、毎日毎日,そんなに量は食べられるものじゃありません。どこか,友人のところへお邪魔する時にお土産にしたり、近所へもお裾分け。それでも残った分は,ビンにつめて真空保存。来年,また食べられる夏になるまで,時々,ビンをあけ、夏の味を楽しみます。

今年はラズベリーだけでなく、桑の実も食べきれないくらい,たくさんなりました。こちらも、指を紫色に染めてほおばりながら,かごに摘んでいきます。その手を休め,ふっと見上げると,上の方では鳥たちも宴の真っ最中。いろんな種類の鳥が桑の実をついばんでいます。

よく見ると,サテン・ニワシドリもいます。サテン色したニワシドリ。漢字で書くと庭師鳥、エーゴではbowerbirdと呼ばれる鳥です。

この鳥のオスは木の枝などを拾い集めてきて,手の込んだ「あずまや」を作り上げます。それは見事な「建築」です。あずまやにいたる通路や周辺の「庭」は、青い色で飾りたてられます。「庭師」と言われるだけあり,その庭の飾り付けもなかなかです。ニワシドリのオスが「庭」を飾り立て、「あずまや」を作るのは,もちろん、メスの関心をひくためで、季節になるとせっせと「愛の巣」作りに励むのです。

「あずまや」はお隣の薮のなかで,何年か前に見かけたことがある。いまでもあそこにいるのだろうか,あとでのぞきにいこうかな,なんて、思いながら庭を歩いていると,一角に,「青」が散らばっています。

IMG_0483.jpg

近寄ってみると,あらあら、あずまやが一軒。木の枝作りのあずまやのまわりには紙くずに布の切れ端,洗濯バサミ、ソフトドリンクのふた。どこから集めてくるのか,と思うくらい、青い色に飾られています。

しばらくの間,じっと見入ってしまいました。
拡大してみるとわかりますが,このあずまやもとても巧みで、まねをしようと思っても出来ないでしょうね。

ラズベリーもいいけど,青い実のなるブルーベリーとか、育ててみようかしら。この辺の気候にはあうのかな。

No comments: