Sunday, December 19, 2010

狂牛、狂大豆/It's a very, very, mad world.

狂っていくのは牛だけではなく、大豆もおかしくなっているようです。

年間約6千万トン、世界全体の大豆の1/4を生産するブラジルで大豆が狂牛病ならぬ狂大豆病にかかっていることを農業情報研究所が伝えています。


写真はWake-up Callより転載

この病気にかかった大豆は生育が止まってしまい、上の方の葉っぱが少なくなり、茎は太く変形してしまう。葉の色は濃く、枯れず青いままで、実が入らないまま、枯れてしまうそうだ。原因は狂牛病同様、今のところ不明で、対策もない。幸いなことに、大豆さび病に比べれば感染性は弱く、病気にかかった大豆が直接触れない限り、他の株への感染の恐れはないそうです。

今年、8月頃からの報道を総合すると、狂大豆病は同国の大豆の3割を生産する内陸中西部のマット・グロッソ州で発見された。この病気はこれまでにも熱帯の産地で時々見られることはあったが、現在は温帯の畑にも広がっているそうで、4割から6割の収量減になるかもしれないと見られている。

原因については真菌や細菌ではなく寄生生物によるものだという報道もあるが、グリフォセート除草剤が関係しているのではないかという関係者が多い。グリフォセート除草剤はラウンドアップなど遺伝子組み換え作物の除草に使われる。アメリカ農務省の世界農業情報ネットワークによれば、ブラジルにおける大豆の作付け面積は2400万ヘクタール。植えられる大豆の8割近くが遺伝子組み換え種である。また、遺伝子組み変え大豆は不耕起栽培され、雑草は除草剤まかせになる。大豆に障害を起こすペストや病原菌もそのまま土のなかに残り、繁殖する可能性がある。グリフォセート除草剤や遺伝子組み換え植物を何年も研究した学者によれば、狂大豆病は驚くことではなく、これまでにグリフォセート除草剤使用が原因と見られる新種の病気の数はすでに40を越すそうで、その数は増加中だ。

(グリフォセート除草剤の原料であるリン酸がピークを迎えたことについては「リン酸ピーク」を参照)

牛や大豆が狂ってしまうのは症状に過ぎない。本当にいかれているのは人間社会のようだ。

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